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2011年10月

2011年10月 4日 (火)

恩人

先週、数ヶ月ぶりに実家に帰った。
約2時間の滞在だったが、母と久々に話せた。
僕は自宅の倉庫に行きレコードをチェックしていたら母が入ってきて、
こう言った。

「パパが亡くなったのよ」

僕が小学校を卒業する日に、僕の両親は離婚した。
が、実父の他に、僕には「育ての父」ともいえる恩人がいる。
その「父」は自分の家庭があるにもかかわらず、母を愛し、また僕らも愛してくれた。
よく旅行に連れて行ってくれたし、高校サッカーの遠征時にも小遣いをくれたし、スパイクやユニも買ってくれたし、18歳誕生日には「日本刀をあげよう」と言ってくれたし、20歳の誕生日には「今夜はここに泊まっていけ」と美人女将の小料理屋に連れて行って置き去りにされたし、15歳の頃にはカラオケスナックでよく歌わされたし、母が経営するスナックで一見客とトラブって一緒に喧嘩したし、バイクの無免許運転させられたし、、、、

実の父親との思い出がほとんどない僕にとっては「オヤジ」だった男。
腕っ節が強く、喧嘩っぱやかったがとっても優しかった男。
僕が社会人になって実家を出てからはなかなか会えなかったが、それでも30年以上も母を優しく守ってくれていた。他に妻も娘もいて「家庭」があるにもかかわらず、すっと母を愛してくれていた。
ここ数年、肺ガンを患っていて入退院を繰り返していたらしい。
退院しては母のもとにやってきて「もう俺はだめだな」なんて言いながら。
僕が最後に話したのは今年の春。
「おう、リュウジか、元気でやっているか」
少々細くなったが、昔から変わらないあの声だった。

そんなオヤジが僕に遺してくれた言葉は昔からこの2つ。
「母さんはどんなことがあっても守るんだ」
「売られた喧嘩は買え」

オヤジ、守ってるぜ(笑)


僕が結構昔にN.Yに出張に行った時に、タイガー・ウッズモデルのナイキのポロシャツをオヤジのお土産にしたことがあった。半袖で真っ赤で光沢があるシャツで、まさにウッズがマスターズで優勝した時に着ていたモデルだった。
それから数年後、実家に帰ったときに母が僕にこう言った。
「リュウジ、パパったら変なのよ!この前一緒にゴルフに行ったんだけど、もう寒いのにパパったら着古した赤だかピンクだかの半袖ポロシャツ着てるのよ。寒がりでええ格好しいのパパがよ?」


近く、墓参りに行っていろいろ話しかけてくることにする。

オヤジ、ありがとう。
これからは、僕がオヤジに代わって、母を守ります。

どうぞ、安らかに。

あなたの息子より。


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